カミソリ堤とは (かみそりてい)
一般的には、昭和32年から昭和50年にかけて隅田川等で整備された、コンクリートでできた高さ3~4mほどの直立の高潮堤防の事をいう場合が多い。
カミソリ堤防により街と川が分断されてしまったため、昭和55年から緩傾斜型の堤防、昭和60年度からはスーパー堤防が整備されるようになり、順次置き換わっている。
もともとは、堤防が洪水のために決壊または破堤することを、「堤防が切れる」と表現するため、剃刀の刃がよく切れることと語呂が合わせて、壊れやすい堤防=切れやすい堤防≒カミソリ堤と呼ばれた。切れやすい堤防は、一般に土盛りが貧弱で厚さが薄いことから、堤防の幅が薄い堤防のことをカミソリ堤というようになり、近年ではコンクリートの特殊堤がその厚さが薄いことから、カミソリの刃の薄さになぞらえてカミソリ亭と言われている。